私評 賈龍 カリュウ
☆賈龍に関する文章を読むと、劉焉は混乱した中央から逃げて地方で落ち着きたかったのではなく、混乱に乗じて地方で独立したかったと言うことがにわかる。最初劉焉は霊帝の詔勅で刺史に任命されて赴任してきたので賈龍は必死になって賊を破り、州を安定させて劉焉に引き渡した。これで自分の役目も終わったと思ったのだろう。しかし、劉焉の政治はひどくなっていった。その結果董卓の誘いに乗り、劉焉攻撃に参加したと考えられる。 ☆演義で、献帝が自身の不幸を嘆き、「董卓がいなくなったと思ったら、次は曹操か」と語るシーンがあったような気がする。賈龍も似たような気持ちではなかっただろうか。馬相がいなくなったら、今度は劉焉か・・と。戦乱とは言え、哀れといえよう。 |